書評

【書評】赤名リカは変わっていなかった|東京ラブストーリー After25years

主人公は自由奔放な女性と不釣り合いな恋人

本作のヒロイン 赤名リカ

コミックでは主人公は永尾完治で書かれていますが、わたしはテレビの影響が大きいので主人公は赤名リカかなと思ってしまいます。テレビではアメリカ帰りでしたが、書籍ではアフリカ帰りでした。彼女の最後はけっこう衝撃的でした。和賀夏樹(赤名リカの元恋人であり、赤名リカと永尾完治の元上司)の子(赤名アフリカ)を身ごもり生むのです。そしてシングルマザーとして育てます。本書ではその後のことが書かれています。

赤名リカの恋人だった 永尾完治

自由奔放な赤名リカに振り回され関口さとみとの間で迷い苦しむ男性。関口さとみと結婚し二人の子供をもうけています。我が事務所を辞め、愛媛に高等学校の教頭として単身赴任中。

完治の同級生 三上健一

モテモテのナンパ師(個人的感情を含んだ皮肉です)。私立医科大学に通う一方、 長崎尚子(三上健一の大学の同級生)と結婚する。その後、愛媛の病院に勤める。現在、尚子とは離婚調停中。

もうひとりのヒロイン 関口さとみ

永尾完治、三上健一と高校の同級生。三上健一に恋人同士となり別れ、その後永尾完治と結婚。

物語はサブタイトル通り4人の25年後

4人の関係については東京ラブストーリー本編を読むかテレビドラマを見たほうが良いでしょう。ただ、テレビドラマからは本書につながらなくなるので注意が必要です。4人は25年経って偶然にも再会し、新たな関係を築いていきます。

25年後の世界観は「愛」

本編(25年前)の東京ラブストーリーは男女の恋愛や友情を描いた物語でした。25年たち50歳になるとその愛は別の形に変わっていきます。それは4人の中だけではなく、まわりにも注がれていきます。そのエネルギーは人間愛なのかなと感じました。それが本書の世界観と感じています。

テーマは「男女の恋愛から人間愛へ」

本書のテーマは「男女の恋愛から人間愛へ」と思いました。赤名リカは25年経っても変わっていませんでした。
25年経って、様々な経験をつんだ4人です。若い頃出会った頃は、自分の欲求のままに進んでいました。25年後の4人は過去の恋愛に戻ってしまうのではなく、互いが互いのために思いやる心をもっていました。著者はそれを

「友情」や「戦友」

と表現しています。わたしは人間愛としてみました。赤名リカの愛はもっとまわりに広がっていきます。多くの人に向けられる愛、人間愛と考えたのです。

あの日あの時あの場所で君に会えなかったら
僕らはいつまでも見知らぬ二人のまま

4人は出会ったことで、こうして再会し新たな思い出をつくることができたのです。

ところで、昨年末にSUITSというドラマが放映されました。
SUITSには織田裕二さんと鈴木保奈美さんが出演されていましたが、二人は東京ラブストーリー本編の主役でした。それがあってか、Yahooニュース等では東京ラブストーリーの続編を、という記事が流れていました。
もし東京ラブストーリーの続編ができるのなら、織田裕二さんはないなと本書を読んで感じてしまいました。本書の永尾完治のイメージには織田裕二さんはカッコ良すぎると思います。
東京ラブストーリーを知っているあなた、あなたはいかがですか。