立花B塾での課題図書として出された本です。習慣化については今までに数冊読んだことがありますが、反省すべき点を教えてくれるような内容でした。
目次
本書を読んでほしい方
何をやっても長続きしない人、習慣が身につけられず失敗ばかりする人が試してみても良さそうな方法です。
著者の紹介
スティーヴン・ガイズ
2004年より。自己成長ストラテジーの調査を執筆を行っています。2011年には「ディープ・イグジスタンス」というブログを立ち上げているようです。わたしがよく参考にしている「ライフハッカー」にも寄稿しているようです。
本書は筆者が10年間、失敗ばかりしてたどり着いた方法です。脳の働きの見地からも説明されていて成功率が高いものと思います。
構成と読みやすさ
本書は以下のような構成になっています。小さな習慣がなぜ良いのかを説明するために脳科学の言葉が出てきますが、それ以外は専門用語は出ていません。誰にでも読みやすい内容です。
第1章 小さな習慣とは何か?
第2章 脳を味方にする効果的な方法
第3章 モチベーションとわずかな意志の力
第4章 小さな習慣を成功させるための心構え
第5章 小さな習慣はなぜ優れているのか
第6章 大きな変化をもたらす「小さな習慣」8つのステップ
第7章 「小さな習慣」を失敗させない8つのルール
「小さな習慣」がなぜ良いのか
小さな習慣とは、バカらしいような簡単な目標を毎日続けることです。本書の例で挙げられているのは「腕立て伏せ1回チャレンジ」といったものです。
なぜバカらしいような小さな目標が良いのか。
それは脳の抵抗が少ないからだといっています。脳は効率を好みます。同じ行動を繰り返すことによって、脳がそのプロセスを自動化することを学びます。自動化することでエネルギーの節約になるというのです。
また、脳はゆっくりとした変化だけを受け入れるといっています。需要な仕事、大きな仕事などで変化が大きいと簡単にエネルギーを使い果たしてしまい、続かないということのようです。
何かを達成したいときモチベーションを上げる方法を用いるように言われます。本書では、モチベーションに頼っても生活改善を変えるような習慣では身につかないと言っています。なぜならモチベーションは感情に左右されるからです。モチベーションを使うのがうまくいくのはエネルギーがたくさんあって、健康的な考え方をしているとき、ほかに大きな誘惑がないときに限定されます。条件が決まっているので、簡単ではないといっています。
「小さな習慣」を失敗させないために
筆者は小さな習慣を失敗させないために以下の8つのルールを定めています。
- 決してごまかさない
- すべての進歩に幸せを感じる
- 頻繁に自分に褒美を与える
- 冷静さを保つ
- 強い抵抗を感じたときは、後戻りして小さく考える
- どれほど簡単な課題かを思い出す
- ステップが小さすぎるとは決して考えない
- あまったエネルギーと野心はおまけに使う。目標は大きくしない
今まで習慣化を試みるうえでやってこなかったのは、「頻繁に自分に褒美を与える」です。自分に褒美を与えることがよいことは他の自己啓発書にもよく書かれています。
わたしの場合、何かを達成したとして自分に褒美を与える前に次のステップに進みたいという欲が先に出てしまうのです。そのため、自分に褒美を与える前に、次のステップに進んでしまうか、成し遂げらえずに終えてしまうかのどちらかでした。もしかしたら、心のどこかで「ステップが小さい」と考えていたのかもしれません。
「小さな習慣」を実践するためのプラン
小さな習慣を始めるのに、筆者は以下の3つのプランを考えています。
- 1週間の柔軟プラン
- 単独の小さな習慣プラン
- 複数の小さな習慣プラン
すでに身につけたい習慣が決まっている方には「単独の小さな習慣プラン」が適用できます。数種類の身につけたい習慣がある場合は「複数の小さな習慣プラン」になります。何を習慣がするか決まっていない方には「1週間の柔軟プラン」で試してみるのが良さそうです。
ポイントは複数の小さな習慣でも10分以内に終わること、複数の場合でも3つ以内にすることです。10分以内だったらどこかで時間が取れます。習慣化したい数が増えると注意力が分散されて、どれかを怠ったり忘れたりするからです。
わたしは複数やっていますが、すでに昨日怠ったものがあります。考えてみると習慣化したいものが4つ以上ありますし、10分超かかります。これでは難しいのかもしれません。
まとめ
今までの自分の行動を振り返りながら、本書を読みました。習慣化できたものもあるのですが、成功率は決して高くないと思います。あせりを持ってやってしまっているのかなと感じました。また、一つのことが習慣化される前に新たな習慣を取り入れてしまうところもあるように感じます。そんな自分のために筆者の考える習慣になる兆しを最後に残します。
- 抵抗がなくなる
- 一体感
- 無意識の行動
- 不安がなくなる
- 日常化
- 退屈になる