書評

熱中できる道を見つける|LIFE DESIGNースタンフォード式最高の人生設計

50代になって残りの人生をどう生きていくことがいいのか気になっていたときに、本書のタイトルが目についたので読むことにしました。「スタンフォード式」というサブタイトルに惹かれました。

本書を読んでほしい方

今の仕事にやりがいの感じられない人、いまの働き方に満足していない人がどのように解決していけば良いのかを知る上で役に立つ本ではないかと思います。

著者の紹介

ビル・バーネット(Bill Burnett)

スタンフォード大学デザイン・プログラムのエグゼクティブ・ディレクター、ライフデザイン・ラボの共同創設者。同大学にてプロダクトデザインの学士号と修士号を取得した後、企業で活躍し、アップル社のパワーブックやハズブロ社の『スター・ウォーズ』アクションフィギアのデザインで賞を受賞。デザイン・コンサルタント会社のCEOも務める。

デイブ・エヴァンス(Dave Evans)

スタンフォード大学デザイン・プログラム講師、ライフデザイン・ラボの共同創設者。同大学の機械工学で学士号と修士号を取得し、やがてアップル社のマウスの開発やレーザー印刷プロジェクトに携わる。その後、大手ゲーム会社エレクトロニック・アーツの創業に関わるほか、マネージメント・コンサルタント業に携わる。

スタンフォード大学でのライフデザイン・ラボの創設者であり、スタンフォード大学内で一、二を争う人気の選択講座を作った二人のなので、本書は信頼に値します。

構成と読みやすさ

本書は以下のような構成になっています。難しい言葉は使われていないので、読みやすいと思います。

はじめにーライフデザインで人生の問題を解決しよう!
第1章 現在地を知るーだれも自分の問題をわかっていない
第2章 人生のコンパスを作るーなぜ、一流のひとは正しい方向に進めるのか?
第3章 熱中できる道を探すー消耗しない働き方
第4章 行きづまりから抜け出すーいつでも新たなキャリアは築ける
第5章 人生プランを描くー「最高の人生」を諦めるまえに考えるべきこと
第6章 プロトタイプをつくるー人生を成功へと導く魔法の道具
第7章 仕事探しの落とし穴ーほかの応募者を出し抜く就活術
第8章 夢の仕事をデザインするー仕事のオファーが舞い込む驚異のアプローチ
第9章 幸せを選びとるー「幸福なひと」と「不幸なひと」を分けるもの
第10章 失敗の免疫をつけるー「やり抜く力」を伸ばすには?
第11章 チームをつくるー一流の仕事の共通点
最後にー理想のライフデザインに向かって

熱中できる道を見つける

本書でライフデザインのマンドセットには次の5つが掲げられています。

  • 好奇心
  • 行動主義
  • 視点の転換
  • 認識
  • 過激なコラボレーション

最初に好奇心を上げています。まずは好奇心を持って進める道を見つけることを上げています。好奇心をもてることには熱中できるからです。いきいきと働くひとは誰しも熱中状態(フロー状態)を経験しているからです。

その熱中している状態を見つける手段として本書ではグッドタイム日誌を紹介しています。ワクワクしている、集中している、楽しんでいる、そう感じた時間帯を記録し、行動に着目することにしているのです。グッドタイム日誌の活用方法としてAEIOUメソッドも紹介されていて試してみる価値はありそうです。

ですが、好奇心をもっていれば何でも良いというのではありません。他人の声などによってぶれてしまえばあちらこちらと道を彷徨ってしまいます。なので、人生観、仕事観という人生のコンパスを決めることを最初に置いています。

プロトタイプをつくる

ライフデザインにおけるプロトタイプは本書では以下のように書かれています。

的確な疑問を掲げ、わたしたちの隠れた偏見や思い込みを排除し、すばやく実験を繰り返し、わたしたちが試してみたいと思っている道へと進む勢いを生み出すこと。

進みたい道に対する疑問や思い込みをなくすために、実体験を通じて答えを得ていくということを言っています。実体験の手段としては「無償で働く」「インターンシップとして参加する」等の方法が考えられます。

その実体験の方法や的確な疑問を見つけるために本書ではブレインストーミングを掲げています。

他者とコラボする

ライフデザインは個人の問題ではありますが、本書では他者とのコラボレーションの価値をといています。それは真の創造力を発揮するのは共同作業のプロセスにあるからだとしているのです。自分の道を築いていくためには、他者の協力が欠かせないとしているのです。そこにはサポーターとなってくれるひとや家族などの身近な人びともいます。またメンターも現れるかもしれません。これらの人たちがチームとなってライフデザインを築くために支えてくれるのです。

まとめ

わたしが生まれて育ってきた昭和の時代はひとつの会社に一生勤め、定年退職を迎えるという時代でした。平成に入りバブルが崩壊しし、そのような時代ではなくなりました。会社の倒産もありますが、早期退職などで会社の方から切られ辞めざるを得ない時代になってきました。これから人生100年時代を迎えようとしている中、わたしはすべての人が一つの仕事に留まって一生を終えることはおそらくありえないだろうと思います。

本書に示されたライフデザインのマインドセットを指針とし、人生100年時代の道を築いていくことが大切なのかなと感じました。

ライフデザインには終わりはないのです。