数年前によく書店で見かけた本なので気になりました。
目次
本書を読んでほしい方
いつも時間が足りない、もっと時間が欲しいと思っている方に生産性を上げるヒントになれば幸いです。
著者の紹介
ケビン・クルーズ
ニューヨーク・タイムズ紙ベストセラー作家、フォーブス誌寄稿者基調講演者。
アメリカンドリームを求め、22歳で最初の会社を起業。昼夜なく働き、ワンルームの事務所で暮らし、毎日YMCAでシャワーを浴びる生活を1年続けた後、巨額の負債を抱えて挫折。しかし「一意専心のリーダーシップ」と「分単位の時間管理」に目覚めてからは、複数の会社を起業し成功。「インク500」および「Best Place to Work(働きやすい会社)」へのランクインを果たしている。
本書は著者が288人の起業家や億万長者、オリンピック選手、オールAの学生たちに独自取材を行い、調査研究した結果に基づいて書かれたものです。なので、信頼性は高いものと思います。
構成と読みやすさ
本書は以下のような構成になっています。本書は生産性にまつわる15のテーマについて書かれています。各々のテーマごとに書かれているので興味のある所をじっくり読んでもよいと思います。
2 適切な優先順位の重要性
3 ToDoリストをやめる
4 先延ばし癖を克服する
5 罪悪感なく5時に退社する方法
6 成功者たちのノート術
7 3210メール術
8 グーグル、アップル、ヴァージンの会技術
9 大成功へと導く小さな一言
10 強力なパレートの法則
11 ハーバードの3つの質問
12 テーマのある毎日
13 「一度しか触れない」ルール
14 朝を変えて、人生を変える
15 すべてはエネルギー次第
16 すべてをまとめたE-3C方式
17 まだまだある!時間と生産性にまつわる20のテクニック
18 7人のビリオネアに学ぶ時間管理の秘訣
19 13人のオリンピック選手に学ぶ時間管理の秘訣
20 29人のオールAの学生に学ぶ時間管理の秘訣
21 239人の起業家に学ぶ時間管理の秘訣
最初にMIT(最も重要なタスク)に取り組む
わかっていてできていないのが、これかもしれません。重要なタスクから順番に取り組んでいくことが大切なのですが、なぜかそうではないもの(例えば、簡単なもの、メールなど受け身でよいもの)に取り組んでしまうことがあります。いつかやらなければならず、ギリギリまで待ってやっているのはなぜなのでしょうか。実はそれはMITではないのかもしれません。そもそもMITの定義が間違っているのかもしれないし、わたしの場合、MITの定義の仕方から見直したほうが良いのかもしれません。
ToDoリストをやめる
本書を読んで意外だったのは、これでした。ToDoリストを用意して、それに基づいてやるほうがいいものとずっと思っていました。ですが、本書を読んで気づかされました。
ToDoリストはむしろ、「消えることのないウィッシュリスト」と呼ぶべきだろう。クリアしたいタスクを書き連ねただけで、いつになったら全部終わるのか、という具体的な計画がない。
ToDoリストを作ると、重要なタスクよりも急ぎのタスクに安易に飛びつきやすくなることだ。
今の自分がまさにこの状態に陥っているなと感じました。さらにはToDoリストがあるから、MITに取り組んでいないような気もしています。
では、ToDoリストをやめたら、どうやってすべきことを管理するのか。本書ではそれをスケジュール表で管理するように言っています。特に重要な項目は一日の早い時間帯に割り当ておくことを勧めています。
実は以前、スケジュール表で管理したことがあるのですが、失敗しました。改めてなぜだろう?と考えたのですが、各タスクの時間の見積もりが甘いような気がしています。そのあたりは本書では語られていませんが、何かやり方を工夫してまたスケジュール表での管理を再開したほうが良さそうな気がしてきました。
手で書く
本書ではノートを書くとき、パソコンではなく手で書くことを勧めています。これは本書を読んでから、すぐに取り組んだことです(ただし、本書では綴じられたノートを勧めていますが、わたしはルーズリーフを使っています)。パソコンでの管理に不便さを感じていたからです。ノートだと一冊でスケジュールやタスク、メモを管理できるので見るものをひとつにできるということがあり、ノートを利用するようにしました。
まとめ
本書を読み、自分の反省も含め参考になる点が多数ありました。本書を参考にし、もう一度自分の1440分を使い方を見直したいと思います。最後に生産性にまつわるテクニックのひとつに「やめることリストを作る」というのがあげられていました。他書でもこのリストを勧めている書籍があります。わたしもやっています(十分とは言えませんが)。ToDoリストよりまずやらないことリストが大切なものと感じました。