今回紹介するのは西野精治さんの「スタンフォード式最高の睡眠」です。
目次
本を紹介する理由
なんで読んだか
睡眠時間は1日の約3分の1を締めています。それを定期的に確認するために睡眠アプリを利用してます。ただ、その結果が妥当なのか、寝る時間がたっぷりでも起きた時に眠かったりすることもあります。
そんな難しい睡眠時間。一度しっかりと考えても良いのかなと思い、本書を手に取りました。
本書の実用的な点
本書は起きている時間のパフォーマンスを最高に保つために睡眠時間に的を絞って書かれたような本です。睡眠時間を味方にするために役立つ一冊になるかと思います。
著者の紹介
西野精治
スタンフォード大学医学部教授。2005年に同大学睡眠生体リズム研究所(SCNラボ)所長に就任。医師、医学博士。
本書を読んで最初にびっくりしたのが、スタンフォード大学で睡眠の研究をしていること、スタンフォード大学に日本人の教授がいることでした。
構成と読みやすさ
本書は以下の構成になっており、睡眠について全般的に学ぶことができます。
0章 「よく寝る」だけではパフォーマンスは上がらない
1章 なぜ人は「人生の3分の1」も眠るのか
2章 夜に秘められた「黄金の90分」の法則
3章 スタンフォード式 最高の睡眠法
4章 超究極! 熟眠をもたらすスタンフォード覚醒戦略
5章 「眠気」を制する者が人生を制す
人は何のために眠るのか
人はそもそもなぜ寝るのでしょうか。著者は睡眠の目的として5つのミッションがあるとしています。
1.脳と体に「休息」を与える
2.「記憶」を整理して定着させる
3.「ホルモンバランス」を調整する
4.「免疫力」を上げて病気を遠ざける
5.「脳の老廃物」をとる
わかりやすいことだと思います。当たり前といえば当たり前ですが、わたしには『「脳の老廃物」をとる』というのがわかりにくかったです。他のことは他でもいわれているようなことなのでしっくりきました。
なぜ『「脳の老廃物」をとる』というのがわかりにくかったのかと言えば、そもそも「老廃物」って何かわからなかったからです。それに対して本書では「アミドロイドβ」というアルツハイマーの原因物質をあげています。直接的原因ではないにせよ、睡眠不足はアルツハイマーになる危険性があるということのようです。
最高の睡眠を得るなら「最初の90分」
著者は0章で、以下のようにいっています。
入眠直後のもっとも深い眠りの90分が、最高の睡眠の鍵を握っているのだ。
これが一番強調したいことです。
眠りの質を計測するために本書ではポリグラフをあげています、一般人がポリグラフを扱うことは難しいので、一般的には睡眠アプリのようなものでしょうか。わたしも睡眠アプリを利用しています。現在は「pillow」というAppleWatchでも測れるタイプのものです。以前はスマホで測るタイプのアプリを利用していましたが、AppleWatchをつけるようになってからこちらを利用するようにしています。
どの程度正しいのかわかりませんが、入眠直後の最初の90分が最高の鍵を握っているのなら、睡眠アプリで計測したとき最初の90分は深い眠りが多いほうが良いように思います。幸いにしてわたしの場合、最初の2時間くらいは深い眠りと浅い眠りの繰り返しでREM睡眠は表れていません。
最初の90分の睡眠の質を上げるためにも著者は重要な項目のひとつとして体温をあげています。体温は皮膚温度と深部体温の差を縮めることが大切だということです。そのための方策として①就寝90分前の入浴、②足湯、③快適な室温があげられています。
足湯は実行することがないので、就寝90分前の入浴は意識するようにしました。が、どうしても実行できないときもあります。そういうときは無理に入浴せず、シャワーですますのが良いのですね。
室温も快適とはいえないですね。
ところで、著者は寝具について以下のようにいっています。
掛け布団より敷布団のほうが材質による違いが大きい
これと関連して、偶然ネットで見つけた記事があります。
これによると、毛布を敷布団の上にひきその上に寝るのが一番暖かいようです。これも敷布団のほうが重要ということでしょうか。
まとめ
1日の3分の1近くを使う睡眠。そんなに時間を費やしてしまう睡眠です。せっかくですから残りの3分の2を効果的に働くためにも睡眠を有効にとりたいものです。そのために必要なのは寝始めの最初の90分の質を高めることが重要でした。わたしがまず取り組みたいことは「就寝前90分の入浴」です。現在もすでに取り組んでいますが、これを100%実行できるようにしたいです。そのためには入浴は必ずするものと思い込まないことだと考えています。もったいない意識もあります。せっかく沸かしたのだから入ろうとなっています。そんなことを意識改革をしながら「就寝前90分の入浴」に取り組んでいきます。