書評

10年後のためのスキルを高める環境を考える|知的生活の設計

今回紹介するのは堀正岳さんの『「10年後の自分」を支える83の戦略 知的生活の設計』です。以前、著者の「ライフハック大全」を読んでいたので、続けて読んでみたいと思い手に取りました。

本書を紹介する理由

未来の豊かな人生を受け取るためにどんな準備をしていけばいいのか考えたい人のための本です。人生を大きく変えたい人には一読の価値があります。

著者の紹介

堀正岳

研究者・ブロガー。北極における気候変動を研究するかたわら、ライフハック、IT、文具などをテーマとしたブログ「Lifehacking.jp」を運営。知的生産、仕事術、ソーシャルメディアなどについて著書多数。理学博士。
個人的には「Lifehacking.jp」によくお世話になっております。

構成と読みやすさ

本書は以下のような構成になっています。具体的にどのような商品を利用しているのかも書いてありますので、著者と同じものを揃えることもできます(商品が売っていればですが)。

SECTION01 知的生活とは何か
SECTION02 人生を変える「知的積み上げ」の習慣
SECTION03 パーソナルスペースとしての「書斎」設計
SECTION04 情報整理と情報発信の戦略
SECTION05 習慣とツールによる知的生活ハック
SECTION06 知的投資と収入のための「知的ファイナンス」
SECTION07 10年後の人生を設計する

見直してみたい書斎

まず最初に気になった記事は書斎のことです。書斎なんてとても持つ余裕がないという方も多いと思いますが、現代ではクラウドを利用することで部屋が狭くても持つことは可能です。

著者はパーソナルスペースとしての書斎が必要な理由として①蓄積②知的自由をあげています。知的生活を行っていくには資料等を蓄積しておく場所が必要であり、書斎があることでふだんの生活から知的生活へとスイッチできるとしているのです。

わたしは小さいながらも書斎を持っていますが、知的生活に役立っているようには思えない使い方をしているように感じました。最近はミニマムな生活を目指して多くの本を処分していますが、処分する順番が違うと感じてしまいました。本書を読んでもっと知的生活のための書斎作りに取り組んでいきたいと感じました。

必要なものには常に目を光らせておく

筆者はEvernoteコミュニティリーダーでもあるので、Evernoteの達人だとも思っています。その達人が以下のようにいっています。

万が一Evernoteがなくなった場合でも致命的なダメージを受けないように常に移行手段についても目を配るようにしています。

またデジタルツールについて、以下のように述べています。

こうして分類すると「どれを使うのが正解か」という発想に陥りがちですが、実は複数を使うことがほとんどですし、ときには全部を使うことだってありえます。

この辺りの視点、わたしが誤ってしまうところです。わたしは長く使えるツールはどれか、どれが一番使いやすいか、という点で見てしまい、ツールの選択に悩むことが多いです。

そもそも一番いいというものはないこと、ベストよりベターであればいい、大切なことはいろいろなツールに目を光らせておいて良いものを選択していくことが大切なのかなと感じました。

いくつも使うことで利用していたツールがなくなっても代替手段がすぐにできる、そういう環境を創っていくことが知的生活を行っていく上で必要なものと感じました。

10年後にも使えるスキルを蓄えよう

筆者は10年後の人生を設計する上で蓄えるべきスキルとして2つのスキルをあげています。

ひとつは「パーマネントスキル」です。これは執筆能力や情報を選別する能力、ロジカルに思考する能力といったスキルです。

もう一つは「アダプティブスキル」です。これはプログラミング言語のように時代とともに変わってもコーディングの基本などは変わらず、時代にあわせて学びなおして利用できるスキルのことです。

どちらも10年経っても繰り返して利用できるスキルです。目の前のスキルを伸ばすことだけにとらわれるのではなく、こうしたスキルを高めていくことが10年後の世界を見失わず知的生活を続けていく基礎となるというのです。

まとめ

10年後どうなっているかというのはわかりませんが、わからないからって何も準備をしないでいるのは未来に不安になるだけです。最近は仕事がAIに奪われるといわれますが、それは半分正しいし半分は間違っているのではないかと思います。AIが今ある仕事を奪うのなら新たな仕事を創ればいいわけです(個人的にはAIが仕事をしてご主人様である人は働かなくても生活できる環境になることを期待していますが)。

そういう仕事を作り出すためにスキルが必要だしそのスキルを高めていくために環境を整えることが必要なのかなと、本書から学びました。

わたしも今できることから少しずつ取り組んでいきたいと思います。まずはイヤーマフ買おうと考えています。